スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

◆ 茨城県診療センターにて ③ ◆

「茨城県診療センターにて」




☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



照射開始の榮治さんの体温は36.8度。
微熱が出ていました。

ナース・ステーションのデータでは、
4月の肺炎治療以来、ずっと微熱だとのこと。

2つの照射コードを試したあと、
笙子さんは「ウィルス性疾患」のコードをかけました。

肺炎のタネがくすぶっていると判断したのです。
続いて、片マヒのコード番号です。


3種のコード照射で午後3時。
榮治さん待望の、おやつタイムです。

笙子さんの掬いとる水ようかんを、
待ちかねるように舌先で受ける榮治さん。

「甘いものはなるべく控えた方がいいのよ。
 おいしい?
 そう、おいしいわねぇ。」
と言いながら、少しずつ与える。
もっと欲しいとせがむ榮治さん。

あぁ、夫婦なんだなぁ……と俊爺。


「脳卒中」のコードをかけ終わった直後。
俊爺は視線を感じました。
榮治さんの視線を。

おや?と思いました。
開いたままどんよりと宙をさまよっていた左目に
力が宿っているのです。

「奥さん、目を見て……
 俺の気のせいかなぁ。」

 「あら!
  左目がきれいな色になってるわ……
  あなた、ハンサムなめになったわよ!」

笙子さんは顔を近づけ、目の奥を覗き込みます。

「それに、顔の色見て下さい、
 微かではあるが、上気してるんじゃないか?」

 「あら、本当……
  首筋も赤くなりはじめているわ。」

しげしげと喉からあごをさすり、
いいぞ、いいぞ、エイちゃん!とエール。

あぁ、夫婦なんだなぁ……と俊爺。

笙子さんの表情が、輝いていました。
半年間の顔面蒼白が、顔面紅潮へ。

1日目のAWG照射がもたらした、血流増大のドラマでした。


血圧94/55。
体温37度。

夕食前の検温記録です。



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ( … 続く ) ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

俊成 正樹

Author:俊成 正樹
1936年生まれ。大阪市出身。
中央官庁(現・国土交通省)勤務を経て、社会派ジャーナリストとして独立。松本清張、森村誠一など有名作家との共同作業に参画、取材・調査に活躍。
1981年より「水」問題に取り組み、元日本陸軍の保有していた防疫給水技術調査のためアメリカ、イギリス、中国、ロシアなど各国を取材。各地の水資源問題に精通。
著書に『日本から水がなくなる日』(2009年)、『学校では教えない商売・お金・運開き』(2009年)、『水道管の叫び』(共著、2010年、以上中経出版刊)ほか多数。

アクセスランキング
[ジャンルランキング]
ヘルス・ダイエット
2328位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
その他
453位
アクセスランキングを見る>>
カテゴリ
月別アーカイブ
最新記事
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QR
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。